電話番号38からの着信は危険?国際詐欺の手口と正しい対処法
スマートフォンに見覚えのない「+38」や「38」から始まる電話番号から着信が入り、不審に思った経験はないでしょうか。海外に知人や仕事上の接点がない場合、その着信の背後には国際的な特殊詐欺グループが仕掛けた巧妙なトラップが潜んでいる可能性が極めて高い状況です。
本記事では、通信業界の最新取材データや警察庁・総務省の注意喚起をもとに、電話番号「38」の正体や国番号の内訳、折り返してしまうことで生じる高額請求のメカニズムを徹底解説します。万が一着信に出てしまった場合の被害リスクから、端末・キャリアごとの確実な着信拒否設定まで、身を守るための具体策を網羅的にお届けします。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:「+38」は東欧・バルカン半島諸国の国際電話識別番号であり、+380(ウクライナ)や+381(セルビア)などが悪用される事例が多発しています。
- 要点2:絶対に折り返してはいけません。ワン切り着信を折り返すと30秒で数百円以上の国際通話料・情報料が請求され、詐欺グループへキックバックされる仕組みです。
- 要点3:着信に出てしまっただけで即座に通話料は発生しませんが、番号が「アクティブ」と判定されるため、キャリアの国際電話発着信規制や端末での一括着信拒否が必須です。
【2026年最新】電話番号「38」「+38」はどこの国?国番号の一覧と正体
スマートフォンの画面に表示される「+38」から始まる着信は、国際電気通信連合(ITU)の取り決めにより割り当てられた国際電話番号です。頭の「+」は国際アクセスコードを示しており、これに続く数字によって発信元の国や地域が特定されます。
「38」単体の国は現在存在せず、かつて旧ユーゴスラビアに割り当てられていた地域番号が解体・再編された結果、現在は「+380」から「+389」までの3桁のコードとして東欧や旧ソ連・旧ユーゴスラビア諸国に個別分配されています。具体的には、+380(ウクライナ国番号)、+381(セルビア国番号)、+385(クロアチア国番号)、+386(スロベニア国番号)などが該当します。
| 国番号コード | 該当する主な国・地域 | 不審着信の報告傾向(2024〜2026年) | 編集部の危険度判定 |
|---|---|---|---|
| +380 | ウクライナ | ボットによるランダムなワン切り着信が集中 | 警戒レベル:最高 |
| +381 | セルビア | 深夜帯・早朝のコールが散発的に確認 | 警戒レベル:高 |
| +385 | クロアチア | 自動音声ガイダンスへ誘導するコールが増加 | 警戒レベル:中〜高 |
| +386 | スロベニア | 特定の携帯キャリア宛に集中的なコール履歴 | 警戒レベル:中〜高 |

なぜ突然かかってくるのか?国際ワン切り詐欺の狡猾な手口と高額請求の裏側
東欧諸国に心当たりがないにもかかわらず電話がかかってくる最大の要因は、「国際ワン切り詐欺(ワン・リング・スキャム)」と呼ばれる組織的な犯罪手口です。海外の詐欺グループは、自動ダイヤルシステム(オートダイヤラー)を用いて、日本の携帯電話番号(090/080/070)に対して機械的かつ無差別に数秒だけ電話を鳴らして切断します。
この手口における詐欺グループの狙いは、着信履歴を見たユーザーに「誰からの電話だろう?」「重要な連絡かもしれない」と思わせて折り返し電話をかけさせることにあります。折り返し発信を行った瞬間に、日本の発信者には高額な国際通話料金が発生します。
国際電話が高額請求につながる理由は、現地通信事業者と結託した詐欺組織が、通常の通話料に加えて高額なプレミアムレート(付加価値通話料サービス)を設定しているケースが多いためです。発信者が接続を維持した秒数に応じて通信事業者から詐欺グループへリベート(キックバック)が支払われる構造が確立されており、折り返した側は30秒あたり200円〜数百円、場合によっては数千円単位の通話料を翌月の携帯料金として請求される事態に陥ります。
【実態検証】SNSやコミュニティに寄せられたリアルな被害報告
大手通信キャリアのセキュリティ担当者やセキュリティフォーラム、SNS上のリアルタイムな投稿を分析すると、不審な着信パターンには明確な傾向が見られます。
「深夜2時に+380からワン切りがあり、寝ぼけて折り返しそうになった」「留守電に不気味なノイズや中国語・英語の自動音声が残されていた」といった体験談が相次いでいます。近年の手口では、単に切断するだけでなく、あえて数秒間無言で繋ぎ続けさせたり、「お客様の荷物が保管されています。確認するには1番を押してください」といった自動音声ガイダンス(IVR)を流して通話時間を引き延ばすトラップも確認されています。
通話時間が長引けば長引くほど詐欺組織が得る不正マージンが増大するため、相手は切断させないための巧妙なシナリオを用意して待ち構えています。

一般に知られていない盲点とネットの誤解
海外からの不審な電話に関して、ネット上では一部不正確な情報が流通しています。トラブルを冷静に防ぐために、正しい事実を把握しておく必要があります。
第一の誤解は、「身に覚えのない国際電話に出てしまったら、その場で高額請求される」という言説です。日本の通信キャリアの規定上、電話を受信(着信)した側に通話料金が課金されることは基本的にありません。着信ボタンを押して相手の声を聞いただけであっても、受電側に法外な通話料が請求される心配はありません。
しかし、危険がゼロというわけではありません。着信に出てしまうと、詐欺組織のリスト上で「この番号は実際に人間が応答する有効な回線(アクティブ回線)」として記録されます。その結果、SMSを用いたフィッシング詐欺(スミッシング)や、別の国際電話からのターゲットとして名簿が出回り、二次被害に巻き込まれるリスクが跳ね上がります。
被害を未然に防ぐ!迷惑電話「38」の着信拒否設定と確実な対処法
不審な海外着信から身を守るためには、事後対応ではなく受信・発信の導線をあらかじめ遮断する予防策が最も効果的です。
1. スマートフォン端末側の拒否設定(iPhone / Android)
iPhoneの場合、着信履歴の「i」アイコンから「この発信者を着信拒否」を選択するほか、「設定」>「電話」>「不明な発信者を消音」をオンにすることで、連絡先に登録されていない番号からの呼び出し音を完全に消音できます。Android端末でも「電話アプリ」の設定から「ブロックした番号」を開き、不明な発信者を自動ブロックする設定が可能です。
2. キャリア提供の「国際電話発着信規制」を活用
海外との通信を一切利用しない場合は、NTTドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイル各社が提供している「国際電話不取り扱い手続き(無料)」を申し込むのが確実です。この手続きを行うと、自端末から海外への誤発信を物理的にブロックできるため、誤って折り返してしまうリスクを根本から排除できます。
【プロの結論】セキュリティ対策を講じるべき人の判断基準
海外に家族・親族が在住している方や、越境ビジネスで国際回線を利用する方を除き、日常的に海外連絡を行わないすべての一般ユーザーは、キャリアの国際発信規制を設定しておくことが強く推奨されます。特にスマートフォンの操作に不慣れな高齢者や子どもの端末は、意図しないワン切り折り返しによる金銭被害を受けやすいため、家族間での事前設定が極めて有効な防衛策となります。

【電話 番号 38】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:電話番号が「+38」ではなく「38」から始まる着信表示になるのはなぜですか?
A1:一部の固定電話機やIP電話アプリのディスプレイ表示仕様によって、先頭の「+」が省略されて「38XXXXXXXX」と表示されるケースがあります。いずれも東欧圏などを発信元とする国際電話であることに変わりはありません。
Q2:誤って「+38」からの着信を折り返してしまいました。どうすればいいですか?
A2:即座に通話を切断してください。数秒程度であれば数百円の通話料で収まるケースが多いですが、翌月の利用明細を確認し、異常な高額請求がないかチェックしてください。また、不安な場合は契約キャリアのサポート窓口や消費者ホットライン(局番なし188)へ相談してください。
Q3:留守番電話にメッセージが残っていた場合、確認して大丈夫ですか?
A3:端末内の留守電再生であれば問題ありませんが、ガイダンス内で「〇〇へかけ直してください」と案内される番号へ折り返すのは厳禁です。内容が公的機関や宅配業者を装っていても、すべて偽物と判断して消去してください。
まとめ:今後の動向と失敗しないための判断基準
電話番号「38」や「+38」をはじめとする海外からの不審着信は、機械化されたオートダイヤルによって無差別にばらまかれる国際ワン切り詐欺の典型例です。重要な連絡が海外から突如入る正当な理由がない限り、「出ない・折り返さない・着信拒否する」の3原則を徹底することが最善の防衛手段となります。
手口が巧妙化する現在においては、個人の注意深さに頼るだけでなく、キャリアの国際電話発信規制サービスや端末のセキュリティ機能をあらかじめ有効化し、物理的にトラブルを遮断する環境を整えておくことが求められます。 (出典: 電話 番号 38(Yahoo!ニュース))